西ヶ廣さんは、一橋大学卒業後外務省に入省。オックスフォード大学哲学政治経済学部を卒業し、イギリス特命全権公使、リビア大使、ルクセンブルク大使を務めながら、シェイクスピアの研究を精力的に行っています。また、結城雅秀の名前で演劇批評を行う一方で、シェイクスピア翻訳の第一人者という大「越堺」を行っている方です。

シェイクスピアという謎の多い作家の実像に迫る興味深い話をワイン・ビールを飲みながら満喫しました。スクリーン上にあるのはシェイクスピア像です。

生前のシェイクスピアの肖像画はほとんど残っていませんが、次の絵はその貴重な1枚だということです。シェイクスピアは居所を点々と変えていますが、西ヶ廣さんは古地図の上で、シェイクスピアの間借り先を次々とたどって、最後に買い入れた終の棲家に至ります。シェイクスピアの全作品を分類して整理したのが次のスライドです。中にはシェイクスピアが一部分を書き、残りを別の人物が書いたものや、シェイクスピアの真作かどうかがわからないものなどもある。と西ヶ廣さんは言います。シェイクスピアの思想は「お気に召すまま」の登場人物の一人ジェークゥイズのセリフ「歯なし目なし味なし何もなし」に表れていると西ヶ廣さんは言います。

西ヶ廣さんは、シェイクスピアは仏教徒であったと考えているようです。シェイクスピアの隠された姿をアルコールを楽しみながら興味深く聞き、その後の質疑応答も味い深いものでした。

西ヶ廣さんが最後に語ったのがシェイクスピアの遺書です。これは遺書のコピーです。3枚に渡る遺書で各頁にシェイクスピアの署名があります。

シンポジアの様子につきましては、下記のURLからYOUTUBEにアクセスしていただければ幸です。

https://youtu.be/P1igiKwWbwA