福島へのインパクト

 

福島県は、北海道、岩手県に次ぐ日本で3番目に面積の大きな県である。人口は全国で18位(2010年データ)、65歳以上の老齢人口は、全体のほぼ4分の1である。東日本大震災以前から過疎化と高齢化が進んでいた。県の人口は200万人を少し超える程度で、漸減傾向にあった。だが、2012年1月1日現在の推計では、県の人口は、200万人を割り込んでいる。

幼い子供をかかえる若い世代を中心に県外への移動に歯止めがかからない。国の復興対策本部が把握しているだけでも、すでに5万8000人が県外に出たという(2011年11月10日朝日新聞)。実際には、この数値をかなり上まわる人々が県外に流出したと考えられる。また文部科学省が2012年2月6日に発表した学校基本調査によれば、福島県の小学生の数は前年度比で7.9%減であるという。全国の小学生についてみると、少子化による影響で前年度比1.5%減であるので、福島の小学生の減少幅はきわめて大きいと言わざるを得ない。おそらくこの減少傾向は、将来にわたって継続していくものと考えられる。

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